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本を読まない人に読んでほしい読書の話

本嫌いだったので「読書についての本」を5冊読んでみました

はじめに

こんにちは、Kataruです。

読書は役に立つし楽しい。

中高生時代はほとんど本を読まない人間でした。親や教師はうるさく言います。「学生は本を読め」「役に立つ」と、

しかし、いくら「読書は良い」と他人が言おうと、私自身が納得しなくては3日坊主、続かないのは目に見えています。

ということで、まずは「読書の何がいいのか」「何の役に立つのか」「どう読めばいいのか」を理解するために「本を読むとは」をテーマにした本を読んでみました。

読んだ5冊の本

1.読書の技法 佐藤 優

月平均300冊本を読むという著者の本。

大量の本を「速読」「熟読」する読書術をきっちりとした書き言葉で紹介されています。とくに「言葉とは個人言語である」という部分は一読の価値ありです。

読書に対する意欲も高められる良書です。

2.「本を読む人だけが手にするもの」 藤原 和博

読書の利点、重要だと思う理由、より効率的な読み方について説かれています。後述する「1つの同じテーマを扱った本を複数読む」というのはこの本から得ました。

さらに「本を読むのは生き方の選択である」という言葉は自分の心に響きました。そのほか自己啓発的な内容もありますが、平易な文で書かれていてかなり読みやすい一冊です。

3.「読書力」 斎藤 孝

著者は「声に出して読みたい日本語」の齋藤孝です。

「本を読んだ」とはどういうことか、利点はなにか、述べられています。本とネットとの情報の質の違いにも触れられています。共感できる内容が多く、おすすめできる一冊です。

4.「正しい本の読み方」 橋爪大三郎

 5.「読書について」ショーペンハウアー 鈴木芳子

↓私なりに要点をまとめてみました。↓

読書の利点

ポイントは大きく2つあります。

①知識が増える

人一人が頭をひねって思いつくものには限界があります。

しかし、本を読むことで実際に体験しなくとも、専門家や偉人たちの知識や経験や知的努力を、彼らが故人だったとしても自分のものにできます。つまり、理経を得られます。

その中には自分の価値観をハッと変えるような気づきを与えてくれる本があり、それが「いい本」です。どの本が「いい本」なのかは人により、何を求めているかにより違います。

そして、それは偶然の出会い、たくさんの本を読むうちに見つかるとしています。

②言葉を知られる

「豊かな語彙は思考と表現の幅を広げる」

本を読んでいると自分の知らない言葉、言い回しに出くわすことが多々あります。それらの意味を調べ覚えることで、自分の中に新しい語彙が増えてきます。

すると、何か話をするとき、意見を言うときに、自分の頭の中にあるものをより正確な言葉をもって表現できるようになります。新しい言葉は新しい感覚であって、それらにより自分では表現できなかったあいまいなものがよりはっきりと意識化・言語化されます。

極端な例ですが、何に対しても「ヤバい」で済ます人たちは、語彙の絶対量が少なく、その使い分けもできていないからです。もちろん難しい熟語や言い回しを使えばよいというわけではありません。ただ語彙が単純だと思考も表現も単純になります。

同じものを前にしても、それをどうとらえ、どう表現するかはその人の語彙力により大きく変わります。豊富な語彙を得ることで自分の思考や感情をより深く、適切な言葉で表現できるようになります。

③謙虚になる

本を読んでいると己の無知を自覚します。

一般的に人は年齢を重ねるほど、今までの自分の経験に頼るようになります。自分の考えを改めようという意識が薄れてしまいます。

しかし、本はそれを食い止めてくれる。

本を読むと「分からない言葉」「知らなかった知恵」「新しい考え方」にたびたび遭遇します。そして、それと同時に「世の中にはまだまだ自分の知らないことがある」と気づきます。

本は我々に謙虚さ、そして好奇心を与えてくれます。

読書否定派の主張

「自分で考えなくなるから読書はダメ」です。

5冊目の「読書について」、哲学者のショーペンハウアーらしい意見です。 

正直本を読まない理由にはなりませんが、読む上で注意すべき点であることは間違いないです

本を読み始めて「本を読んでいる自分に酔うことがある」と気付きました。つまり、「何冊読んだ!」「有名な〇〇を読んだ!」とそれだけで満足し、本の内容を自分で咀嚼せず終わってしまうということです。

結局、どんなものを見聞きしても鵜呑みにせず、自分はどう思うかよく考えようってこと。どれだけ読書歴を積んでも忘れてはいけないことです。私個人としては「本を読んだ」とは、その本の「要約」が頭に入っていて、それを実生活に活かせることだと考えています。

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小説について

ここまではどちらかというと評論文や新書、ビジネス書に対しての内容でした。

追体験を得るという利点は小説についても当てはまりますが、小説のならではの面白さにも少しふれておきます。

「人物に込められたもの」

風景・心理描写に加えて、文字だからこそ表現できるものがあります。

1人の人物に人間の善悪、醜さや美しさ、さらには社会情勢までもが行動や言動に込められています。読むときの状況によって感想が変わるのもおもしろいところです。歳を重ねてから読むと、以前とは違うところに共感したりします。

とくに純文学(学問や商業、娯楽のためだけではなく芸術性に重きを置いた文学)ではそれをよく味わうことができます。ストーリー重視といわれる現代小説とはまた違ったおもしろさがあります。

「美しき日本語」
日常生活ではほとんど使わないであろう言い回しが出てきます。

また作者独特の文体や表現もおもしろいところです。映画化もされた「君の膵臓を食べたい」の中では他人の意見に流されやすい主人公を「草舟」と作者独自の表現も登場しています。

「同じ日本人なのにこうも言葉の使い方が違うのか」よく驚かされてます。
まさに言葉の実験室です。

日本語という言語そのものの美しさに気づかされます。

本の読む心構え

ポイントは2つです。

・すべて読もうとしなくてよい
人生のうちでこの世にあふれる全ての本を読むことはできません。

つまり、自分に必要な(自分の役に立つorおもしろいと思える)本を選びとる必要があります。

しかし、「いい本」との出会いは多読する打ちでの偶然のものだと前述しました。(他人が紹介する”読むべきおススメの本”を読むのも一つの手ですが)

ならばどうするか、手に取って面白くないと思った本は読むのをやめましょう。また、1冊の本の中でも読むのは自分がおもしろい、必要と思う部分だけで大丈夫です。

世の中にはあなたが読むべき本も読まなくていい本も両方あります。読む必要のない本にかける時間はありません。

読み始める前に自分がその本に何を求めているのか明確にしておくといいでしょう。

・同じテーマの本を複数読む

同じ題材を扱っている本でも筆者によって主張している内容や切り口は当然違います。一方で似たようなことを言っている場合もあります。

よって複数冊読むことで「ここはこの前読んだ本と違うな」とか「同じ意見だけどまた違う根拠だ」と比較しながら読むことができます。つまり、材料がたくさんあるので、多角的な視点から「こんな意見もそんな意見もあるのか」と柔軟に寛容に考えられるようになります。

こうすると、その本の扱う分野全体もある程度理解でき、その中で自分はどう思うか、自分が一番納得できる答えを見つけやすくなります。

さいごに

「読書について」の本を5冊読んでみて、本を読むのは楽しいと気づきました。

本には自分の知らないもの、考えつきもしないものでいっぱいです。終わることのない知的冒険です。

本を読まない人もとりあえず「読書についての本」から始めてみませんか?

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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